鍼灸師を目指す脱サラ男のブログ

元サラリーマンの中年が鍼灸師合格までを綴る日記

勝手に熊本応援 その3

さて、私は熊本の高校の応援をずっとしてきたが、今回は悔しい思い出の試合と、展望の見えた今年の秀岳館について書くことにする。

 

私が一番悔しさを感じたのは、高校野球ファンの中では伝説となった「奇跡のバックホーム」で知られる熊本工業対松山商業の決勝だった。

 

その年の甲子園で、熊本工業は2枚看板を中心とした投手力を武器に、数少ないチャンスを生かして勝ち上がった。そして、決勝では、9回裏1アウト満塁で高々とライトに上がった打球を、ライトが驚異的な返球を見せてサヨナラを阻止、延長で松山商業が優勝を果たした。

 

打球が上がった瞬間、誰もが熊本工業の優勝を確信した。しかし、強風に押し戻され、さらにライトの返球は追い風に乗ったのと最高の返球が組み合わさったため、まさかのスーパープレーとなったのであった。

 

なお、熊本の高校の優勝は、センバツ済々黌の1度のみ。選手権については、川上哲治さん以来準優勝の壁を突破できずにいる。

 

今年の春、鍛冶舎巧さん率いる秀岳館がセンバツでベスト4に入った。鍛冶舎さんのやり方については、「ベンチ入りに誰1人として熊本の人間がいないじゃないか」とか「社会人野球でザラにあるサイン盗みとかえげつない」などの批判があるのは事実である。

 

たしかに、私も鍛冶舎監督のやり方すべてを肯定するつもりはない。ただ、鍛治舎監督のやり方で共感できるのは、データを重視した戦術である。

 

私の知人で、九州の某高校がベスト8に入った時の主力選手がいる。彼は、その大会で打率5割という驚異的な数字を残した。しかし、彼は元々対戦相手の研究がとても大好きで、私とデータの話を軽く半日はできる男である。

 

その彼曰く、「九州の野球は小学生から社会人までポテンシャル中心で、あまり対戦相手のデータを重視しようとしない」とのこと。

 

たしかに、これまでに、九州のチームにも協力したことはあるが、率直にうまくいかなかったときには、チームとしてデータを重視した戦術を取らず、また、高校野球でも認知度の上がってきた「データ班」のような役割の部員は少ないうえに、プロ野球中継でもやっているような9マスのチャートなどはあまり活用していない。

 

鍛冶舎監督の素晴らしいところは、九州の地でデータ野球の大切さを少しずつ伝えているところではないか。

 

熊本の高校が夏に全国制覇するまでは、簡単な道のりではない。しかし、達成できるときには、九州に根強いポテンシャル中心の野球だけでなく、データ野球の融合を果たせたときになると思う。

 

次回、私が甲子園に済々黌の応援に行った時のことを書くことにする。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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